キャリアの描き方とは何か

キャリアの描き方には正解はなく、人それぞれ様々な描き方があります。キャリアの描き方とは別の言い方をすれば、キャリアビジョンを持つということにもつながります。キャリアビジョンとは自分がこうなりたい、こうありたいという具体的な理想像を思い描くことであり、現時点で必ずしも実現が100%可能なものでなくても結構です。そしてキャリアビジョンは通常5年以内あるいは10年以内という期限を設けるとより描きやすくなります。このキャリアビジョンがあれば、これを元に今後のキャリア形成において、実現に必要なスキルや経験を得るためのプランをどのように練って、どのように実行すればいいのかという道筋が見えてくるので大変重要です。

このビジョンを描く際に役立つのが、身近な人で自分が理想とする人をモデルにすることです。最初はマネすることから始めてもいいですし、その途中で自分の特性や能力、好きな分野に合うようにアレンジしていってもいいのです。また、キャリアビジョンを実現するにはメンターと呼ばれる人を見つけることも重要です。メンターとは、自分がキャリア形成において悩んだり迷ったりした際に、相談相手となってくれる人です。このメンターには、上記の自分が理想とする人になってもらえれば尚いいのですが、そうでなくても構いません。自分のことを客観的かつ冷静に見てくれ、時に貴重なアドバイスをもらえるような人であればいいのです。また、人は結婚したり、子供を授かるなど、人生にいろいろな出来事があり、その度に価値観も変わっていきます。そのため、当初描いたキャリアビジョンにこだわらず現状に合わせて変えていけることが、無理のない理想的なキャリアの描き方のといえるでしょう。